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【day13 ドゥーリン 妖精の笛の音を聴く?!】アイルランド旅行記

ちょうど この コロコロを作る季節なのだろうか。至る所で見るコロコロ。圧巻である
ちょうど この コロコロを作る季節なのだろうか。至る所で見るコロコロ。圧巻である

2025.7.13
朝のドゥーリン。広々とした牧草地に日が当たって本当に清々しい。
せっかくなので、朝っぱらからゆっくり散歩をした。
石垣に生い茂るブラックベリー
石垣に生い茂るブラックベリー
宿に帰宅したら、本日のアイリッシュブレックファストを。
今日も、ホワイトプディングとブラックプディングがのっているけれど、それ以外は実にさっぱりめ。

これらのソーセージにも終わりが見えてきて、どんどん一枚あたりが薄くなってきている。
本場のアイリッシュブレックファストのホワイトプディングとブラックプディングに比べたら、ごませんべいのように見えてきた。見れば見るほど、ごませんべいにしか見えない(笑)

朝の散歩と食事を済ませたら、私は洗濯、子供たちは、家の中で自由時間。
長女は読書、次女は母手作りの「旅のしおり」に、いろいろ絵を描いてくれていた。子供たちに渡した旅のしおりは、交換日記方式にした。その日の出来事を母が短く尋ねて、まだ字の書けない次女は、絵で描いて返事する。自分が持って帰る旅の思い出のほかに、同じ旅を別の瞳で見て描いた思い出も一緒に連れて帰れるなんて、すばらしい。

その後は、夫によるアイルランドの昔話タイム。
持ってきたイェイツの三部作から、今日はプーカの話をきいていたよう。動物の幽霊(プーカ)は、人に役に立ったと思ってもらわないと幽霊の姿を終えられないんだそうだ。それもこれも人の姿だったときに、人々に不義理をしたりしたことが原因だったりする。へー!今日のプーカは、使用人になって、屋敷をピカピカにするという奉公をしていた。

私は、洗濯乾燥機の乾燥が全く使えなくて、いつまでたっても洗濯物がビシャビシャなので、オーナーのシャロンさんに連絡する。「G stopまで回して、その後こうやって、あぁやって…」とメッセージで教えてくれた通りにやってみるが、なかなか乾燥しない。
仕方がないので、スーツケースに入れてきた洗濯物用の紐を家中に張りめぐらせて、洗濯物を干す。ガーランドみたいだ。


母 残りの冷蔵庫と、献立チェック。
母 残りの冷蔵庫と、献立チェック。
娘 読書中 ガンバの冒険 
娘 読書中 ガンバの冒険 
お昼をゆっくり食べた後は、待っていました日曜日。
今日のお楽しみ
ドゥーリンのパブへ
夕食と音楽の演奏を楽しみに、レッツゴー!

この日は天気は良かったが、カンカン照りではなく、歩きやすい。
家々の庭には、今が盛りとばかりに、いろいろな色の花が咲き乱れ、歩いていても気持ちが良い。
石垣にぴったりとくっついた馬さん
石垣にぴったりとくっついた馬さん
みつめる子どもたち
みつめる子どもたち
Gus O'Connor's
Gus O'Connor's
夕方4時半、パブ ガスオコナーズ(Gus O'Connor's)に到着。
一昨日聞いた、音楽の演奏がされると言う席のそばに、自分たちの席を取ってからカウンターに行って注文をする。
周りを見渡すと、かなり子供連れが多い。テーブル席のわきにベビーカーが置いてあるのがちらほら見える。
後ろでは、15人ぐらいの団体客がテーブルをいくつかくっつけて食事をしていた。どうやら4歳くらいの女の子の、バースデーパーティーのようだ。

トイレに行くと、オムツを替えるためのベビーベッドも設置されていた。
パブ、と言えば、お酒を出す場所と言うイメージがあったので(なので、子供連れでパブに入ることに、はじめ私はかなり緊張していた)普通のカフェや食堂のように、カジュアルにパブで楽しく過ごしている人々の姿には驚いた。
お父さんお母さんたちは楽しそうにギネスを飲んで、子供たちもポテトやフードをつまんでいる。

とりあえず、夫がギネスを頼みにカウンターへ行った。しかしすぐに戻ってきた。うれしそうに「ノンアルコールギネスもあったよ」と教えてくれる。
ノンアルコールギネス!ぜひそれで!と言って送り返す。授乳中の身の私、子供たちと一緒にオレンジジュースでも飲んでいるんだろうなぁと思っていたので、うれしい。

と、背の高い店員の女の子が現れて
「お冷は要りますか?」と尋ねてくれる。
四ついただきたいというと、
「子供たちには、オレンジフレーバーとレモンフレーバーのもあるけれどそっちにする?」と聞いてくれる。
ちょっとドキドキして「一応きくけど、それはフリー…?」と聞くと「FREEよー、オレンジの味のついた水よ?」と、私のちょっとした緊張をみすかすようにして、彼女は微笑んだ。

しばらくして、ギネスとノンアルコールギネスが運ばれてきた。とりあえず乾杯!
(14日目にして、この「旅行初の外食」にも乾杯!笑)
ノンアルコールギネス、ギネス特有の苦味は弱いが、黒ビールっぽい。日本では、ノンアルコールの黒ビールにめったにお目にかかれないので、嬉しい。なによりギネスそっくりのもったりとした白い泡が、パブに来れたと言う気持ちになる(笑)
ノンアルコールギネスとフィッシュアンドチップス
ノンアルコールギネスとフィッシュアンドチップス
メニューを見ると、
キッズメニューも充実している。
「キッズフィッシュ&チップス」があったので、それを上の子たちに。
なんと、「ベビーミール」なるものもあったので、おもしろがって、末っ子用にはそれを頼んでみる。
パブのBaby meal、どんなものなのだろう?

後は、通常サイズのフィッシュ&チップスと
スモークサーモンを注文。

しばらくすると、熱々、揚げたてが運ばれてきた。
キッズフィッシュ&チップス、キッズの量と思えないほどのボリューム!
大人用のフィッシュ&チップスには、豆のディップとタルタルソースがついていた。
スモークサーモンの下には、オニオンとたっぷり、バターの塗ったソーダブレットが。
どれもとてもおいしかった。
姿勢を正して人生初のフィッシュandチップスをみつめる長女
姿勢を正して人生初のフィッシュandチップスをみつめる長女
ベビーミールのボリュームに声を失う末っ子
ベビーミールのボリュームに声を失う末っ子
ほどなくして、末っ子のベビーミールも運ばれてきた。
たっぷりのマッシュポテトに、にんじんとブロッコリーがこれでもかとのっている。
マッシュポテトは、バターたっぷり。にんじんは甘くグラッセしてある。しかもその上に「お好みでかけてください」と、デミグラスソースが置かれた。
な、な、何歳のベビーを想定したベビーミールなんだろう?!このボリューム!
…と、隣のテーブルにも同じベビーミールが運ばれていた。2歳くらいの男の子が、ソースをしっかりかけてもりもり食べ始めていた。
末っ子は美味しくブロッコリーをいただき、マッシュポテトもはじめて食べた。「ピッカーン!バターと塩、美味い!覚えました!」という、脳内の声が聞こえてくるような瞬間だった(笑)


ところで、、
5時を過ぎたと言うのに、楽しみにしていた音楽の演奏が始まらない。。
しかもなんだか嫌な予感がしてきた。なぜなら、5時半近くになってきたころから、音楽を演奏する席の周りに「reserved」の札を置かれた席が増えたからだ。これから予約をすると言う事は、演奏はもっと後と言うこと…?
信じたくない気持ちを抑えながら、チーフらしい大柄でオレンジ色の髪の毛をした男性に「今日の演奏は何時から?」と聞くと

「seven!」

元気よく返された。
7時…?!
あと1時間半もある。眩暈がする。
一昨日、確認したときには、確かに「5時」と聞いた気がするのに。5本の指を、大きく広げて、5時、と確認したのに。。ああ、眩暈が…。
現実を受け止めたくなくて、一旦トイレに入ると、
手洗いのところにいた50代くらいの綺麗な金髪ショートカットの女の人が「この店は何でも美味しいから楽しんでいってね!」と、声をかけてくれる。
そうだよ、サーモンもフィッシュ&チップスもおいしかったじゃないか。
そう自分に言い聞かせるも、子供たちにパブで、目の前で音楽の演奏を聞かせてやりたいという気持ちが湧き上がって離れない。

そうだ、初日に宿のオーナー シャロンさんに、タクシーの番号を教えてもらっていた。万一買い物に出たくなったらこの番号にかけてみてと教えてもらった、地元のタクシー運転手の方のナンバー。パブで遅くなったらタクシーに来てもらおう。
よし、何とかしてあと1時間半、ここで過ごすぞ!と思い、トイレを出たが、自分の席に戻って見たもの、それは……

チャイルドチェアから出たがって、キイキイと暴れ始めている末っ子。ぐずり始めている次女。そんな妹たちを横目で見ながらつまらなそうに他の席を見ている長女。その3人に囲まれて、白目を剥いている夫。
こりゃだめだ。

「あと1時間半、ここで…」と言いかけてみるも、全く説得力がない。もう少しここにいるために、追加で何か注文しようかとも思ったが、お腹がいっぱいでもう何も食べられそうにない。
(普段私たちはよく食べる。普段本当によく食べる長女が、このフィッシュアンドチップスは食べきれなかった位だから。それくらいすごいボリュームだった。そして長女は日本に帰った後しばらく、おなかがすくと、「今ならあのフィッシュ&チップスを全部食べられるのに!」と悔しがっていた)
そして店が混み始めてきたのか、店の入り口では待っている人もいるようだ。

残念ながら、退店。

店の出口に来てみると、空席を待つお客さんが、出入口に近い木の長椅子に座っていた。
そして外はかなりの雨。パブに入店したときには良いお天気だったのに。
夫が持っていたリュックサックから、家族分のレインコートを手早く出す。子供たちは、空席を待つお客さんの前でレインコートのズボンを履くのを渋っていると、ひとりの人が自分の席を空けて、ここで支度しなよと言ってくれた。子供たちは、異国のパブの入り口で、人に場所を譲ってもらって、雨合羽を着ると言う謎の経験を積んだのだった。

さぁ、帰ると決めたら、急げ!!
なぜなら、あと数分後にドゥーリンホテル前の停留所を、宿の方面行きの市営バスが通るのだ。これには乗りたい。
雨のなかを早足で歩いていくと、ちょうどバス停に着いたあたりで市営バスがやってきた。間に合ってよかった。バスの運転手さんに頼んで、停留場ではないが、宿のそばの教会で降ろしてもらえるか?と頼む。「オッケー、雨だから早く乗れ」と言う仕草。
ホッとしてバスに乗り込み、運転席横のタッチパネルに大人用のリープカードを出して、タッチする。しかし子供用のリープカードがすぐに見つからずにまごまごポケットをあさっていると、「もう子どもの分はいいから、早く座れ」と言ってバスの扉はしまった。かたじけない。

停留所を一つ越え、教会前で下車。雨がまだ降る中を、レインコートのフードをかぶって歩く。
昨日は開いていた教会も、今日は扉が固く閉じられ、しんと静まり返っている。
雨音を聞きながらとぼとぼ歩く。
嗚呼、残念だったなー残念だったなー、と、雨音がお経のように頭の中で鳴り響く。本当に残念だった(子ども達は、母の落胆した情けない後ろ姿を感じ取って、黙って歩いている)。

と、突然、俯いて歩いていた我々一同は
顔をあげた。

どこからか、ティンホイッスルの音色が聞こえてくるのだ。

周りを見渡す。
雨が降っている。教会の中から?扉は閉まっているし、人気はなさそうだ。
とおくの民家から?そうかもしれない、窓を開け放って練習しているのかもしれない。
でも、それにしてもハッキリと聞こえる。まるで、今、この目の前の生垣の茂みの中で吹いてくれているように。
そして、めちゃくちゃ上手だ。
流れるような軽快なメロディー、のびやかな音。
雨の中、しばらく立ち止まって聴き入った。

もしかして、妖精?

この、雨のなか、耳元に聞こえてくるように
はっきりとのびやかに届く、笛の音。

あぁ、妖精さんが吹いてるのが
聞こえてきたね、嬉しいね。
と、家族一同、すぐに納得した。

そうか、
音楽が聞けずに落胆していたところを
生垣の、ブラックベリーの茂みの中から
励まして?!くれたのではないか。

そう思うと一気に元気が出た。
妖精さんよ、ありがとう。

音色は宿に入るときまで、ずっと聞こえていた。






旅のお供はケンコーみさとっ子
旅のお供はケンコーみさとっ子
◎おまけ
無事に宿に着き、風呂に入ってあたたまり
今夜は就寝。
子どもたちの室内ばきは、草履。
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2025年7月に、家族5人で一ヶ月
アイルランドを旅した記録です。
まとめて読む→旅日記